アロマセラピーを楽しむ基本方法1
★精油(エッセンシャルオイル)が働く仕組み
アロマセラピーに使われる精油(エッセンシャルオイル)が、身体に入り
作用する経路は主に4つあります。
1)鼻:嗅覚神経系 2)皮膚:血管・リンパ管 3)鼻・喉・肺:吸入
4)胃・腸:消化管「内服は原則禁止:ハーブティーをお飲み下さい。」
1.鼻:嗅覚として神経系へ伝わるルート
嗅覚⇒(1)大脳辺縁系⇒(2)大脳新皮質:知的活動の中枢⇒
(3)視床下部:身体の生理反応
(1)大脳辺縁系:本能・感情・記憶等の中枢
(2)大脳新皮質:知的活動の中枢・香りに対する意識作り
(3)視床下部:脳幹(生命維持活動)の一部
・身体の生理反応:自律神経系、内分泌系(ホルモンバランス等)、
免疫系を調節。
・気持ちが落ち着く、元気になる等の心理的効果が得られる。
・大脳新皮質,視床下部とも"自身の快い香りは、自動的に身体のバラン
スをとる"という点で自分の好きな香りを楽しむことが重要です。
2.皮膚から伝わるルート
植物油(キャリアオイル)などに、精油を溶かしてトリートメントする
と、皮膚を透過して真皮層の血管やリンパ管に入り、血液を通して全身
の組織や器官へ伝達されます。
3.吸入によって伝わるルート
精油の香りを嗅ぐとわずかながら鼻粘膜から吸収され、血液に入って全
身の組織や器官へ伝達されます。
4.消化管から伝わるルート
内服方法は、(社)日本アロマ環境協会(AEAJ) で推奨していません。
フランス以外のイギリスや他の国でも通常用いません。
試験問題の精油伝達経路として書いています。詳しくは、アロマテラ
ピー検定1級テキストをご覧下さい。
★アロマセラピーは、精油を用いてホリスティックな観点から行う自然療法
です。(ホリスティックとは、全体的・包括的:体と心と魂の全人格)
★アロマセラピーの目的
1)リラクゼーションやリフレッシュ→ストレスの解消
2)美と健康の増進→新陳代謝の促進とデトックス(毒素排出)
3)身体や精神の恒常性の維持と促進→身体と精神の安定と昇華・人間
性の豊かさを充足
4)身体や精神の不調を改善し正常な健康の回復→自然なホスピス
★アロマセラピーを楽しむ方法は、主に5つあります。
1)芳香浴法 2)沐浴法 3)吸入法 4)湿布法
5)トリートメント(非医療行為マッサージ)
1)芳香浴法
精油(エッセンシャルオイル)を拡散し、香りを楽しむことにより心と身体
のバランスを整える方法です。自分に合ったやりやすい方法を選ぶこと、
精油は自分の好きな香りを選ぶことです。
(a)ティッシュペーパーやハンカチ(外出・キャリア向き)
1~2滴精油を滴下して、枕元や机に置いたり、外出先で香りを楽しみま
す。手軽な方法、精油の種類によってはハンカチにシミを残すことがあ
りますからご注意下さい。
(b)キャンドル式芳香拡散器
アロマポット、オイルバーナーなどと呼ばれ、お部屋に香りとムードを
引き立てます。水や湯をはった上皿に、精油を1~5滴垂らし、下から
キャンドルの熱で温めて香りを拡散します。火を使うため火事にならな
いよう使用中はそばを離れないこと、周りに引火しやすいものを置かな
いこと、就寝一時間前に忘れず火を消すことに心がけ注意します。
詳しくは、商品の説明書をよくお読み下さい。
(c)電気式芳香拡散器
電球の灯りで雰囲気もあるアロマライトや扇風機式など種類が増えてい
ます。電気式なので、キャンドル式と比べると安心感がありますが、説
明書をよくお読み下さい。
2)沐浴法
精油をお風呂に入れると精油の穏やかな薬理的・心理的・入浴による温熱
などの相乗効果が期待されます。
(a)全身浴法
浴槽に湯をはり、5滴以下の精油を滴下します。湯をよく攪拌して入
浴します。精油は水に溶けにくいので、5ml程度の植物油(ホホバオイ
ル等)やバスソルト(天然塩)に薄めて使用するとよいです。
(b)半身浴法
浴槽にお臍(へそ)下の所までの湯をはります。3滴以下の精油を滴
下しよくかき混ぜて汗がでるまで入浴します。肩にタオルなどを掛け、
上半身が冷えないように注意します。また、入浴前にコップ1杯の水
を飲むと汗がでやすくなります。
(c)部分浴法
身体の手や足などの部分を温めることにより、全身を温める作用があ
ります。ヨーロッパでは、手浴(ハンドバス)、足浴(フットバス)な
どが手軽に行われています。風邪やお年の方にもお薦めです。
(1)手浴法(ハンドバス):洗面台のシンクか洗面器に湯を入れ、3滴以下
の精油を滴下します。よくかき攪拌し両手首まで浸します。
(2)足浴法(フットバス):足の入る洗面器かポリバケツ又は浴槽にくる
ぶしが浸かる程度の湯をはり、3滴以下の精油を滴下します。
よく攪拌して両足首までを浸します。
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