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アロマセラピーは、基本的に精油(エッセンシャルオイル)が用いられるのですが、もともと芳香療法という意味なのです。

アロマセラピストというと、この精油の専門家を指します。
精油はハーブなどの植物の葉や茎、花、実、樹脂などから抽出された液体ですが、その芳香成分、薬効成分を鼻に伝え、脳が受け取って、心身にリラックス効果がもたらせられます。アロマセラピーはアロマセラピスト以外の一般の方でも、とても手軽に楽しめるのがいいところで、キャンドル式芳香器や電気式芳香器の専用容器を使ったり、ティッシュペーパーに1~2滴垂らしてデスクなどに置くだけでも効果的です。

またほかにも、アロマセラピーをマッサージやお風呂などに利用してみると、血液やリンバ液へ吸収させることも可能です。
エッセンシャルオイルには様々な種類があり、世の中にはなんと300種類以上の精油が存在します。同じようにその効果も様々で、疲労回復や睡眠、または覚醒というように、いろいろな効果がもたらされます。
それぞれの人の要求に合わせて効果を考えながら精油の選択をしていくのがアロマセラピストです。

アロマセラピストの役割は、濃縮されたエッセンシャルオイルを適切に薄めて使用するなど、その扱いそのものにも知識が必要で、大事な役割を果たしているといえます。
またアロマセラピーの医療的役割についても注目されており、エッセンシャルオイルが持つ効能が科学的に解明され始めています。医療機関などでも、アロマの需要があるようです。まだまだ日本では馴染みは薄いのですが、医学としてのアロマの効能には興味深いものがありますね。

≪トリートメント用オイル(基底剤:ベースオイル,キャリアオイル)≫

★unrefind:未精製 、cold pressed:冷搾と表示されたナチュラルベース
オイルを使用します。鉱物油は、使用禁止です(ミネラル油が添加された
ベビーオイルは、石油から抽出しています)。理由は、精油が皮膚を浸透
するのを妨害するからです。合成油も使用禁止です。

◇お薦めオイル
○エキストラバージンオリーブオイル:柑橘系精油と合う。
○バージンオリーブオイル:必須脂肪酸、α-リノレン酸を含む、リウマチ
 の痛みを緩和(上記のエキストラも同じです)。
○アーモンドオイル:精油全般、特にローズとカモミールに合う。
○サンフラワーオイル:サンフラワーシード、甘いかすかなナッツ香、さら
 さらしており、未精製は必須脂肪酸、ビタミンEを含む、ビューティケア用。
○ヘーゼルナッツオイル:甘いナッツ香、さらさらしている。
 浸透性が高く、必須脂肪酸、リノレン酸を含む、ビューティケア用。
 アーモンドオイルと1/2割合で混合使用。
○パッションフラワーオイル:リノレン酸を含む、ビューティケア用。
○アボガド・ホホバ・アプリコット・マカデミアナッツオイル:ビューティ
 ケア用。
○カストールオイル:ぱさつき・ダメージヘアのトリートメント用。
○ココナッツオイル:純度が高く、ほぼ無香、敏感肌を刺激する可能性が
 あるため使用前にスキンテストをして下さい。
○コーンオイル:用途の広いオイル、かすかにとうもろこしの穂の香り。

◆要注意オイル
○グラウンドナッツオイル(ピーナッツオイル):高い粘性とナッツ香、
 未精製のものは日焼けした肌のほてりを鎮める。アーモンドやサンフラ
 ワーと1/2割合で混合使用する。
○フラワーオイル:シスル(アザミ属)の仲間、未精製は必須脂肪酸、
 ビタミンEを含む、かすかなナッツ香、酸化しやすいため冷蔵庫で保存。
○イブニングプリムローズオイル:なめらかでかすかにカビ臭い、良質の
 cold pressed(冷搾)がほとんどない、溶剤抽出。必須脂肪酸、γ-リノ
 レン酸を多く含む、乳幼児の多動症を抑える働き。

◆使用しないほうが無難なオイル
○グレープシードオイル:未精製はほとんどない
           (精製されたオイルはくせがない)。
○セサミオイル:高いゴマの香り、アロマセラピーには不向き。
○大豆オイル:溶剤抽出が多く、未精製は入手不可。
○小麦胚芽オイル:強烈な麦芽香、ビタミンE豊富、日焼けダメージの
 ビューティケア用。粘性が強いため単独使用は不可、他のベースオイル
 に15%以内で混合使用する。

・ブレンドオイルの寿命は約2ヶ月です。
 天然酸化防止剤の小麦胚芽オイル(ビタミンE)を最高15%までブレンド
 できますが、ブレンドせずに使い切りをお薦めします。なぜなら、酸化
 劣化するため防腐剤としての効果はありません。かえって毎回、必要な
 分量だけ作ったほうが良く、長くとも1週間以内に使い切って下さい。


≪インフューズドオイル(浸出油)≫

★新鮮な植物素材(ラベンダー、マリーゴールドの花など)をアーモンド
 やバージンオリーブオイルなどに浸しておく、希釈せずにトリートメン
 トオイルとして使用できる(リキュールと同じような作り方、浸漬・
 溶媒材がアルコールかオイルかの違いです)。子供用には、さらにベー
 スオイルで希釈する。また、エッセンシャルオイルを数滴加えて
 0.5~1%濃度にすることもできます。その他のお薦め自家製無農薬自然
 栽培芳香ハーブ;カモミール、レモンンバーム(メリッサ)、ミント、
 ローズマリー、ポットマリーゴールド(キンセンカ)、セントジョーン
 ズワート(ヨハネワート)など。

・マリーゴールドオイル(カレンデュラ):皮膚の炎症、かゆみを鎮める
・セントジョーンズワートオイル:結合組織炎、リウマチの痛みを緩和

・作り方:快晴、朝露消失後すぐ、咲いている花と葉を摘む。
    (夜咲く花:ジャスミン、スイカズラなどは例外)

 植物素材60g-ベースオイル600ml(バージンオリーブオイルが良い)
 エキストラは使用しないで下さい。
 専用まな板に植物をのせ、麺棒か延べ棒で潰します
 大きなガラス容器(日本酒・ワインの1リットル瓶以上)の半分まで
 潰した植物を入れ、オイルを注ぎます。漏斗(ロート)があると便利
 です。よく振った後、屋外の日の当たる場所か陽射しの差し込む窓辺
 に2~4週間置きます。夜は、屋内にしまいます。度々、よく振る。
 色と香りが頃合になったら、モスリンか細目ナイロン製ガーゼで濾過
 する。オイルと植物エキスが分離していたら、オイルのみを他のガラ
 ス瓶に移し入れ、冷暗所に約1年間保存できます。


・カレンデュラオイルのブレンド方法
抗炎症作用:セントジョーンズワートを同量混合、又は、カモミール
     (ローマン,ジャーマン)、ラベンダー、ヤロウ精油のい
      づれかを0.5%濃度で加えます。
抗真菌作用:ミルカかティートリー精油を0.5~1%濃度で加えます。
収斂作用:ゼラニウムかサイプレスを0.5~1%濃度で加えます。

・セントジョーンズワートオイルのブレンド方法
抗炎症作用:カレンデュラを同量混合
抗リウマチ・鎮痛:カユプテ、ラベンダー、マージョラム、ローズ
         マリー精油のいづれかを1%濃度で加えます。
         敏感肌のご使用は注意が必要です。

(d)鉱泉(エプソム塩:硫酸マグネシウム)入浴
  大量に汗を流して体内に溜まっている老廃物を皮膚の表面から排出させ
  るデトックス方法です。

・エプソム塩:硫酸マグネシウムは、値段も安く一般の薬局でも購入できま
 す。 業務用がお得です。粒子が粗く、入浴に適しています。
 高価な粉末状エプソム塩は、便秘薬として小売されています。

・効用:アルカリ化作用。筋肉の痛みを和らげ、風邪・インフルエンザ、長
 期のストレス状態、リウマチ、関節炎などの改善に役立ちます。筋肉や関
 節に溜まっている酸性老廃物(尿酸など)を皮膚の毛穴から排出させて痛
 みを和らげます。水溶硫酸マグネシウムは、静電統一電解をつくり、体内
 の余分な電荷を中和する手助けをし、磁性バランスをとります。体外への
 放電作用を止め、コンピュータや旅行などの疲れを回復させます。

・入浴法:1日1~2回、35℃前後のエプソム塩風呂、リウマチ、関節炎の
 方は、週一回程度の入浴から始め、徐々に1日おきに増やし、改善が見ら
 れたら週一回程度に戻します。入浴後、身体を冷やさないよう2時間以上
 の休息をとります。

 (1)数リットルの沸騰したお湯に450gのエプソム塩を溶かします。
 (2)浴槽のお湯に加えます。
 (3)約15分間入浴します。石鹸は使用しないで下さい。
 (4)エッセンシャルオイルを加えることもできます。
    精神面のリフレッシュのみの香りを楽しむ程度にして下さい。
 (5)アロマセラピーマッサージ(ラベンダー、カモミール、カユプテを
    含むオイル)は、入浴後2時間程度経過してから行って下さい。
 (6)入浴後、関節を動かして血行を促してください。

・注意:高血圧・心臓病の人は、利用しないでください。高齢者・虚弱体質
 の人は、エプソム塩の分量を半量225gから始めて様子を見てください。

3)吸入法
 ハンカチやガーゼなどに1~2滴精油を滴下し、精油成分を鼻や口で吸収し
 消化器系の不調を緩和する方法です。洗面器やマグカップに熱めの湯をは
 り、3滴以下の精油を滴下し立ち上がる蒸気を吸入する蒸気吸入法もあり
 ます。
 ご注意:直接粘膜を刺激することもあるので長時間は避けます。
 咳や喘息の場合は蒸気吸入法は避けます。

4)湿布法
 家庭で手軽にできる応急措置です。一般に、急性の場合冷湿布、慢性の場
 合温湿布になります。
 洗面器にお湯をはり、3滴以下の精油を滴下、すくうようにタオルをいれ
 軽く絞り、湿布する部位に乗せます。
 ご注意:湿布は皮膚に長く密着します。皮膚の反応や湿布時間に気を配り
 ます。


5)トリートメント(マッサージ)
 アロマセラピーのトリートメントは、香りと心地よさの癒しが特徴です。

≪パッチテスト方法≫
 腕の内側ひじ上部分にベースオイルやトリートメントオイルを塗り、
 塗ったままの状態で12~24時間程度様子をみます。 赤くなったり、湿疹
 が出た場合、使用を止めます。また、大量の水で洗い流して下さい。

≪アロマトリートメントの簡単な方法≫
・基本は末端から心臓へ向かってマッサージします。
・骨と骨の間に老廃物が溜まりやすいため骨に沿って行うと良いです。
・お腹は円を描くようにします。
・あまり強くもんだり刺激を与えすぎず、オイルの滑りを利用して皮膚の
 中に染み込ませるようなソフトタッチで行います。

 1)ボトルに基底剤となるベースオイル
  (キャリアオイル・植物油:ホホバオイル等)を入れ、お好みの精油
  (エッセンシャルオイル)を加えよく攪拌し、トリートメント用オイ
   ルをつくります。

 2)ボディ用オイル(0.5~1%濃度以下)、
   フェイシャル用オイル(0.5%濃度以下)です。

   50mlボトル使用の場合;
   キャリアオイル50mlに対してエッセンシャルオイル10滴
   (1%濃度の場合)になります。 
   鮮度を保つため20ml~30mlぐらいの使いきりをお薦めします。

 3)トリートメント用のオイルを手に適量取りうすく円を描くように
   のばします。

 4)途中滑りにくくなったら、オイルを補充して繰り返します。

 ご注意:トリートメントオイルの作り方、希釈濃度にご注意下さい。
 皮膚に異常が出ないかパッチテストの試行と精油ブレンドの場合には、
 調和しにくい精油の混合を控え、相乗作用するブレンドの調合をします。
 一覧表のURLを下記に記載してありますのでご参照下さい。

★精油(エッセンシャルオイル)が働く仕組み
 アロマセラピーに使われる精油(エッセンシャルオイル)が、身体に入り
 作用する経路は主に4つあります。
1)鼻:嗅覚神経系 2)皮膚:血管・リンパ管 3)鼻・喉・肺:吸入 
4)胃・腸:消化管「内服は原則禁止:ハーブティーをお飲み下さい。」

1.鼻:嗅覚として神経系へ伝わるルート
  嗅覚⇒(1)大脳辺縁系⇒(2)大脳新皮質:知的活動の中枢⇒
  (3)視床下部:身体の生理反応

 (1)大脳辺縁系:本能・感情・記憶等の中枢
 (2)大脳新皮質:知的活動の中枢・香りに対する意識作り
 (3)視床下部:脳幹(生命維持活動)の一部

・身体の生理反応:自律神経系、内分泌系(ホルモンバランス等)、
 免疫系を調節。

・気持ちが落ち着く、元気になる等の心理的効果が得られる。

・大脳新皮質,視床下部とも"自身の快い香りは、自動的に身体のバラン
 スをとる"という点で自分の好きな香りを楽しむことが重要です。

2.皮膚から伝わるルート
  植物油(キャリアオイル)などに、精油を溶かしてトリートメントする
  と、皮膚を透過して真皮層の血管やリンパ管に入り、血液を通して全身
  の組織や器官へ伝達されます。

3.吸入によって伝わるルート
  精油の香りを嗅ぐとわずかながら鼻粘膜から吸収され、血液に入って全
  身の組織や器官へ伝達されます。

4.消化管から伝わるルート
  内服方法は、(社)日本アロマ環境協会(AEAJ) で推奨していません。
  フランス以外のイギリスや他の国でも通常用いません。
  試験問題の精油伝達経路として書いています。詳しくは、アロマテラ
  ピー検定1級テキストをご覧下さい。


★アロマセラピーは、精油を用いてホリスティックな観点から行う自然療法
 です。(ホリスティックとは、全体的・包括的:体と心と魂の全人格)

★アロマセラピーの目的
  1)リラクゼーションやリフレッシュ→ストレスの解消
  2)美と健康の増進→新陳代謝の促進とデトックス(毒素排出)
  3)身体や精神の恒常性の維持と促進→身体と精神の安定と昇華・人間
    性の豊かさを充足
  4)身体や精神の不調を改善し正常な健康の回復→自然なホスピス


★アロマセラピーを楽しむ方法は、主に5つあります。
 1)芳香浴法 2)沐浴法 3)吸入法 4)湿布法
 5)トリートメント(非医療行為マッサージ)

1)芳香浴法
 精油(エッセンシャルオイル)を拡散し、香りを楽しむことにより心と身体
 のバランスを整える方法です。自分に合ったやりやすい方法を選ぶこと、
 精油は自分の好きな香りを選ぶことです。

(a)ティッシュペーパーやハンカチ(外出・キャリア向き)
  1~2滴精油を滴下して、枕元や机に置いたり、外出先で香りを楽しみま
  す。手軽な方法、精油の種類によってはハンカチにシミを残すことがあ
  りますからご注意下さい。

(b)キャンドル式芳香拡散器
  アロマポット、オイルバーナーなどと呼ばれ、お部屋に香りとムードを
  引き立てます。水や湯をはった上皿に、精油を1~5滴垂らし、下から
  キャンドルの熱で温めて香りを拡散します。火を使うため火事にならな
  いよう使用中はそばを離れないこと、周りに引火しやすいものを置かな
  いこと、就寝一時間前に忘れず火を消すことに心がけ注意します。
  詳しくは、商品の説明書をよくお読み下さい。

(c)電気式芳香拡散器
  電球の灯りで雰囲気もあるアロマライトや扇風機式など種類が増えてい
  ます。電気式なので、キャンドル式と比べると安心感がありますが、説
  明書をよくお読み下さい。


2)沐浴法
 精油をお風呂に入れると精油の穏やかな薬理的・心理的・入浴による温熱
 などの相乗効果が期待されます。

(a)全身浴法
  浴槽に湯をはり、5滴以下の精油を滴下します。湯をよく攪拌して入
  浴します。精油は水に溶けにくいので、5ml程度の植物油(ホホバオイ
  ル等)やバスソルト(天然塩)に薄めて使用するとよいです。

(b)半身浴法
  浴槽にお臍(へそ)下の所までの湯をはります。3滴以下の精油を滴
  下しよくかき混ぜて汗がでるまで入浴します。肩にタオルなどを掛け、
  上半身が冷えないように注意します。また、入浴前にコップ1杯の水
  を飲むと汗がでやすくなります。

(c)部分浴法
  身体の手や足などの部分を温めることにより、全身を温める作用があ
  ります。ヨーロッパでは、手浴(ハンドバス)、足浴(フットバス)な
  どが手軽に行われています。風邪やお年の方にもお薦めです。

 (1)手浴法(ハンドバス):洗面台のシンクか洗面器に湯を入れ、3滴以下
  の精油を滴下します。よくかき攪拌し両手首まで浸します。

 (2)足浴法(フットバス):足の入る洗面器かポリバケツ又は浴槽にくる
  ぶしが浸かる程度の湯をはり、3滴以下の精油を滴下します。
  よく攪拌して両足首までを浸します。

 アロマセラピーの資格はいくつも存在します。しかし、アロマセラピーの資格は国家資格になります。
よって資格があるからといって、就職に有利になるかといえば、そうでもありません。国家資格ではないため、治療行為とは認められず、資格がなくてもマッサージを行っているというのが現状です。

現在アロマセラピーのみで仕事を成功している人は少なくないです。

リフレクソロジーやエステなどに組み込まれてアロマセラピーを活用されることが大部分なのです。
アロマセラピースクールの講師で就職という選択肢もあります。
しかし現実はアロマセラピーの資格を活用できる仕事先を探すのは難しいと言えるでしょう。

現代は、ストレス社会が進行すると思われます。そこでアロマセラピーの活躍の場は大きくなってくると思われます。
子供の教育の場や老人の介護の場などアロマセラピーを活用する場は大きくなってきます。
そうした情報・技術をいち早くキャッチし仕事につなげるためにも、スクールでの教育を学んでおく必要があるのではないでしょうか。

アロマセラピー関する資格は日本の資格でも海外での資格でも、民間の団体が認めた資格となります。スクールによって取れる資格が違います。事前にどの団体の資格が自分の思想や将来設計に合っているか、検討する必要があります。



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